2011年1月27日木曜日

医薬品をネット予約して薬局で受取ることができる「e健康ショップ」オープン

株式会社eヘルスケアは、東邦ホールディングス株式会社との共同で、株式会社e健康ショップを設立し、一般用医薬品を予約し調剤薬局で受け取ることのできるポータルサイト「e健康ショップ」の運営を1月27日より本格開始する。 eヘルスケアは、インターネットショップの開設や運営を担当し、予約された医薬品の物流は東邦ホールディングスのネットワークを活用して相乗効果を目指す。
初年度1万件、最終的に4万件の加盟薬局獲得を目標としている。


両社が株式会社e健康ショップを設立し、「e健康ショップ」の運営を開始させたのには次のような背景がある。2009年6月に施行された改正薬事法により一般用医薬品の販売方法は大幅に変わり、中でも医薬品が第一類、第二類、第三類に分類され、販売に従事する者が特定されたことと、第一類、第二類に関しては店頭での対面販売が義務付けられたことで、医薬品のネット通販は大きな環境の変化を迎えることとなった。

この改正により、医薬品の安全性確保への道筋が確かなものとなったという意見もあるが、反面、第一類医薬品に関しては薬剤師しか販売できないため、一部のドラッグストアやスーパーの店頭で購入できなくなったり、また、陳列されているにも関わらず薬剤師の不在を理由に購入できなかったりと、消費者にとって不便な状況になってしまう場合も出てきた。消費者にとって第一類、第二類、第三類の区別をつけるのは難しく、店まで足を運んで探して見つからなかったという状況に陥るケースも少なくない。

また、古くから大衆に親しまれてきた医薬品の中には一定の愛用者がいるにもかかわらず、販売店側の都合で取り扱いが中止されるものがあり、メーカーへの問い合わせが増加するケースもある。そのような商品はネット通販へと販売ルートを変え消費者の手元に届けられてきたが、ネット通販での購入が不可能になった今、愛用してきた薬が手に入らないという問題に直面している患者が増えることにもなった。

100社余りの家庭薬メーカーが加盟する全国家庭薬協議会では、薬局・薬店向けに通常の配送ルートを通じて製品を店頭まで取り寄せる「お取り寄せシステム」を過去3年間、一部のメーカーにより試験運用してきたが、特に第一類医薬品の取り寄せ可能店が少なく、納期が長いなどの課題も指摘されている。

株式会社e健康ショップでは、患者や消費者が必要な薬を確実に手に入れることが出来るネットワークの構築を目指し、サイト「e健康ショップ」は第一類、第二類、第三類の一般用医薬品をサイト上で購入予約し、指定した薬局で受け取ることが可能なサービスというもの。インターネットの利便性を活かしつつ、薬剤師の適正な指導を受けることが可能な対面販売の原則を遵守したシステムとなる。

かかりつけ薬局を受け取り薬局に指定することで、普段服用している処方薬との相互作用や重複服用のチェックを受けることができるため、患者様の服薬のリスクを大幅に軽減することができる。また、薬局においても処方薬と一般用医薬品をトータルで管理することで、副作用の早期発見や患者様一人一人に応じた専門指導を行うことが可能となるため、かかりつけ薬局としての価値向上にもつながる。在庫を持たずに販売できるので在庫負担や在庫ロスの不安から解放され、安心して一般用医薬品の販売を行うことができるというメリットもある。

「e健康ショップ」では、東邦ホールディングを核とする共創未来グループが医薬品卸として培ってきた物流基盤(全国約280カ所の営業拠点に対する物流センターからの翌日着荷可能な配送システム)を活用して、患者や消費者の必要とする医薬品が2~3日のリードタイムで安全・確実にお手元に届くよう、安定した供給体制を実現することが可能となる。

サイトの開発運営は、ヘルスケア業界でインターネットやマーケティングサービスを提供しているeヘルスケアが行う。

0 件のコメント: